植木真 のWebアクセシビリティ講座
「アクセシビリティ」というだけで、身構えてしまっていませんか?
2004年6月にwebコンテンツのアクセシビリティが初めてJIS(日本工業規格)化されましたが、その正式名称に「高齢者・障害者等配慮設計指針」とあります。 そのことから「アクセシビリティ」=「障害者対応」というように、誤変換してしまうと、どうしても身構えてしまいがちです。
アクセシビリティという言葉自体が、もともとは障害の有無に関係なく使えることを意味していました。 そういう意味では「障害者対応」というのも間違いではないのですが、それはあくまでも一つの側面にしかすぎません。
アクセシビリティは、「一人でも多くのユーザーが、一つでも多くの場面で、一つでも多くの手段や方法で使えるようにすること」です。
近年、webコンテンツにアクセスする手段は、ますます多様化しています。 PCのみならず、携帯電話、スマートフォン、タブレット、さらにはテレビやゲーム端末、家電などからもアクセスするユーザーが増えてきています。 また、人間のユーザーではありませんが、検索ロボットもユーザーエージェントの一つですから、やはりアクセスしてきています。
そして、障害のある人は、支援技術とよばれるものを使っていたりもします。 例えば、全盲の人はスクリーンリーダーという画面読み上げソフトを使用したり、 点字ピンディスプレイというデバイスを使用したりして、画面の情報を音声や点字に変換していたりしているのです。 そう言うと、何だかやっぱり難しそうで身構えてしまうかもしれません。 でも、意外と「あたりまえ」のことを「あたりまえ」にやるだけで、 そういった支援技術に対してのアクセシビリティもある程度確保できます。
本講座では、そういったユーザーの多様なアクセス手段に対応するために、 webコンテンツをどのように実装すべきかについて、その基本的な考えかたと具体的な実装方法について解説します。 あわせて、2010年8月に公示された「JIS X 8341-3:2010」の全体像およびその達成基準についても詳しく解説します。 終わってみれば、なんだ意外と「あたりまえ」のことばかりじゃないかと思うはずです。 そして、そんなに難しいことばかりではないということも実感していただけると思います。
この講座を通じて、"アクセシビリティ" の意義について改めて考えてみるとともに、 あわせて「JIS X 8341-3:2010」にも対応できるだけの基礎知識を習得しましょう。 見た目だけじゃなく、より多くのユーザーが利用できるwebコンテンツにするためのヒントをたくさん提供します。
カリキュラム概要
- アクセシビリティって何?
- ユーザーについて考えてみる
- アクセシビリティ確保の基本
- アプリ化するwebコンテンツ
- 基本的な考えかた
- なぜアクセシビリティ?
- ユーザビリティ向上
- 多様化するデバイス対応
- ユーザーエクスペリエンスの向上
- SEOとの共通点
- JIS X 8341-3:2010 概要
- 規格票の読みかた
- 関連文書の使いかた
- WCAG 2.0 関連文書
- JIS X 8341-3:2010 関連文書
- 達成基準と実装方法の解説
- コーディング
- ページタイトル
- 文書構造
- 画像の代替テキスト
- 入力フォーム
- キーボード操作
- 色、形、位置
- 制限時間
- 動画(音声・映像) など
*「 JIS 規格票 」をお持ちの方は持参いただくことをお勧めします。
*カリキュラムの進度および内容は、受講者全員の理解度・習得度によって変更される場合があります。
- 使用アプリケーション
- Adobe CS6
- 講師
- 植木真
- 定員
- 6名
- 対象
- webアクセシビリティに関心のあるサイト運営者、制作者
web標準、SEOに関心のあるサイト運営者、制作者
JIS X8341-3 に対応するためのポイントを知りたいサイト運営者、制作者