携帯各社による若年層フィルタリングの弊害


http://www.nttdocomo.co.jp/service/safety/access_limit/about/

iモードフィルタとか、各社いろんな呼び方で httpの接続先をフィルタしています
国からもフィルタを進める指針が出ていて、これ自体は悪いことではありません

ただ、管理されていたガラケー時代はこれでよかったのですが、フルブラウザ以降、スマホ時代に入った現状のフィルタサービスには
「フィルタとしての能力が低いので使わない方がマシ」です

携帯各社のフィルタは各社が独自に決めているわけではなく
ネットスター社とEMAという業界団体のリストを共有しています
http://www.ema.or.jp/evaluation/community/index.html

これ自体は問題ないのですが、このリストが現在のネット状況を反映できていなくて
簡単に例をあげると、出会い系防止フィルタの対象として
LINEはOKで
SkypeはNG

mixiはOKで
FacebookはNG

は?

どんな基準で切り分けてるのかはこちら
http://www.ema.or.jp/dl/expressionkijun.pdf

EMAに加盟して、解除申請を出しているサービスがフィルタ対象から外れ
それ以外の類似サービスがフィルタされています
これでは、とても現状を反映しているとは言えない

また、ポルノや犯罪に関するサイトも、フィルタ越しに検索したってダダ漏れです
フィルタへの登録追加が、サイトの増殖に追いついていません

●結局、フィルタリングすること自体は悪くないが、効率的に正しいフィルタリングができる手法がない(言い換えれば、正しいフィルタリングの定義が決められない)現状では、フィルタリングの強制より、ネットリテラシーを高めるための啓蒙、教育の方が重要です。

初等教育関係者はこのあたりを遠ざけずに、授業で教えるぐらいの勢いで取り組まないと、むしろ負のリターンが大きくなることをもっとよく考えた方がよいと思います。

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